中華街万歳!

昨日は会計士さんと歯医者さんに会いにチャイナタウンへ。チャイナタウンはマンハッタン・ブリッジを渡った先、Qトレインで一駅なのでめっちゃ便利。会計士さんとのミーティングでは、ちゃんと会社の運営をすると、もっと税金を払わなくてはいけないことが判明して真っ青。まぁ、がんばりましょう。
 
その会計士さんに紹介された歯医者さんで、意外なことがありました。

それは……。

私、熱烈歓迎されたんです。

電話をした時からえっらい感じがいいな、と思っていたのですが、待合室でも受付のおねーさんは明らかに私に気を使い、贔屓します。まぁ、バッチリ2時間くらい待たされたんですけどね。お供は伊坂幸太郎の『陽気なギャングが地球を回す』。Iちゃんが「最高! ハマった」と絶賛し、Jちゃんが「さっぱり分からなくて最初の方で読むのを辞めた」と正反対のことを言い、「美菜子ちゃんはどう思うか!」という変なプレッシャーの元に回って来た本です。

で、伊坂さんの本を読みつつ、天窓と広いベランダのある、「ここに住めたらけっこういいな」と思えるオフィスでじっと待っている間も、お姉さんはとってもとっても私に親切。やっと番が回って来た、若いドクター・チェングもとってもとっても私に親切。取れてしまった詰め物を新たに入れ、ついでにクリーニングをしてもらったのですが、その間、私の歯の磨き方とかみ方の傾向分析および対策(力を入れすぎて欠けてる部分があるそうで。どんだけ怪力なんでしょう)、プロのクリーニングには3種類あること、治療済みで若干怪しくなっている歯のチェックなど、いっぱいいっぱい説明してくれます。

クリーニングは3段階の中に挑戦(って英語でほかの言い方があったのですが、忘れました)。歯石を掻き出した端からチューブで「ゴボゴボ」っと吸われるのにびっくり。回転式の機械で丁寧に磨いてもらっておしまい。

値段もさすがチャイナタウン! な良心価格。40分間くらいの施術の間、「この親切の源は何なのだ」と、ずーっと考えていました。

1.お姉さん、ドクターともにアニメ/マンガ・ファンで日本に必要以上にいい感情を持っている(2年に一度くらい、その手のアメリカ人に会います。問題は、向こうは私もマンガやアニメが詳しいだろうと期待すること。とっくに卒業してるって)。

2.中国人以外の患者さんが来ないので、きちんと英語を学んだ二人は、「仕事で英語を話せる」という機会を思いっきり享受しまくっていた。
 
…答えは、恐らく2でしょう。チャイナタウンでもわりとディープな地域にあり、待合室は120%中国語の世界でした。私はひょっとするとあの歯医者さん開業以来の日本人、もしくはノン・チャイニーズであった可能性すらあります。

どんな理由にせよ、何もしないでVIP扱いは楽しかったです。清潔で良かったし、次回もこの歯医者さんに行こうと思います。って、行かないで済んだ方がいいですけどね。

あ、伊坂さんの本は、Iちゃんがハマった理由も、Jちゃんがダメだった理由も分かる、という読書の本筋から外れた感想で終わりました。軽妙な会話が好きな人は楽しいだろうし、必要な情報だけズバァッ!と美しい表現で書くのが文学だと思っている人はダメでしょう。会話がまどろっこしくて最初の方は辛かったので、私は中間かな。ほかの作品を読んでから判断しようと思います。

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