ASAPファーグ&ティファニーのすてきな企て

日曜日にMacBookのデスクトップの整理をしたらー。書きかけのブログが11もあったぜ! その中から比較的、新しくて前向きな話を。

私はチキン派なので(ダブルミーニング)、ビーフとか食傷気味です。

まずは、こちらをご覧いただきましょう。

ティファニーの新しいキャンペーンにASAP ファーグと女優のエル・ファニングが起用されて、不朽の名曲「ムーン・リヴァー」をカヴァー&リミックス。

「ムーン・リヴァー」は言わずもがな、1961年の映画「ティファニーで朝食を」で、オードリー・ヘップバーン扮するホーリーが歌った曲。映画のテーマソングとしてオスカーを獲得しただけでなく、翌年のグラミー賞のレコード・オブ・ジ・イヤーとソング・オブ・ジ・イヤーをダブル受賞。56年(!)の間に何百回とカヴァーされています。今年に入って、フランク・オーシャンもカヴァーしていますね。曲の雰囲気と儚げな彼の歌声がマッチしてすてきです。

エルちゃんも負けてない。オードリーと同じ、女優さんらしい表現力でグッときます。このヴィデオの冒頭も、イエロー・キャブが映った後でティアラをつけたヒロインが登場、手にコーヒーを持っているあたりが、映画へのオマージュになっています。さすがに、ジバンシィのリトル・ブラックドレスは着ていませんが。ヘップバーンの代表作のひとつに「ファニー・フェイス」(邦題「パリの恋人」)がありますが、彼女は正統派美人で、エルちゃんこそファニー・フェイス系。表情がころころ変わって愛くるしい。

これ、ティファニーの新しいデザイナー、リード・クラッコフの新しいシリーズ「ペーパー・フラワーズ」シリーズのキャンペーンCM。エル・ファニングがひらひらと見せびらかしているのが、それです。

NYタイムズの記事によると、ASAPファミリーから一番有名なロッキーではなく、ファーグに白羽の矢が立った理由がすてき。「ハーレム出身でティファニーの本店があるニューヨークのイメージに合うこと、そしてお父さんが服飾関係の仕事をしていたこと」だそうで。

つまり、ティファニー側は、ハーレムのファッション文化に敬意を表したんですね。ティファニー本店がある5番街の真ん中から、ハーレムの目抜き通り125丁目まで地下鉄の快速に乗れば10分くらい。でも、その間にはなかなか越せないふかーい溝があります。

ファーグさんもパリッとしてます、彼女さん?奥さんがすっごい美人ですね。

ファーグも「ミッドタウンの高校に通っていたから、毎日のようにティファニーの前を通っていたけど、別世界だと思っていたから足を踏み入れたことはなかった」、とコメント。お披露目パーティーにはナオミ・キャンベルやゼンデイヤのほか、ダッパー・ダンも顔を見せたそう(彼に関しては、友人のエドウィン・スタッツのQの記事がめでたく訳されたのでリンクを貼りました。エドはかなりのレゲエ・ヘッドです、ちなみに)。

ティファニーといえば、最近、ちょっとおもしろいことがありました。叔母から生前形見分け? という理由でもらったエメラルドとダイヤのブレスレット、金具が古いタイプだったため外し方がわからず、ネットで調べたら、なーんとティファニー!!! のコピー商品だったんです。いやー、笑った。ティファニーのコピーとか、めっちゃヒップホップ。石は本物だし、ガンガンつけようと思います。気が向いたら、そのうち写真をアップしましょう。

ところで。ASAPロッキーの新作「Testing」、本人&ヒップホップ全体の新境地に到達していて素晴らしい。いまも聞きながら、これを書いてます。ロキ太郎への愛もそのうち、記したいと思います。たぶん。