(Baby)Cham 来日するぞー!!

ベイビー・シャム、来日しますねー。 楽しみすぎる!!

「ゲットー・ストーリー」は知っている! な人には予習、「マッドハウスがスタートした時からずっとファン」な人には復習になる、ワンポイント講座をちらっと開講しましょう。

(一昨年かな。ジャークフェスの時の写真です)

マッドハウス〜ゲットー・ストーリー

ベイビー・シャムことシャムは、キャリアをスタートさせたのが早いので、ベテランな感じがするけどまだ38歳です。キングストン生まれのキングストン育ち。シティボーイですね。

彼のキャリアを語る上で、外せないのがダンスホールのトッププロデューサー、デイヴ・ケリーの存在。デイヴは、90年代初期のダンスホール・シーンを引っ張った、ペントハウスの出身。表向きの肩書きは「エンジニア」でしたが、実際はトラック作りにもどっぷり関わっていたし、リリックも書いています。お兄さんのトニー・ケリーも、タフ・ゴングで修行を積んでエンジニアを経て、プロデューサーになっています。

シャムは、まだ高校生の時にウェイン・ワンダーらに見初められてペントハウスに出入りするようになり、 デイヴが独立した際に看板アーティストとしてくっついていきました。

キャリアの早いうちから<Joyride>や<Bruk Out>などの超有名リディムに、当時ぶっちぎりの人気者だったブジュ・バントンやウェインと一緒に乗っているのはそのためです。ちなみに、この3人で2002年にステージに立っている映像を見つけたので、リンクをつけておきますねー。

ブリング・ドウグは呼ばれていますが、マイクが回ってくるのをじっと待っているミスター・イージーは完全無視されているのが、とってもジャマイカっぽいです(涙)。

シャムの前の、デイヴ・ケリーの盟友はなにを隠そうブジュ・バントンです。彼の初期のヒットの大部分をデイヴが手がけたのは有名な話ですが、独立した時、ブジュはペントハウスの大ボス、ドノヴァン・ジャーメインの元に残りました。その後、ブジュはラスタファリアンに転向し、 方向性が大きく変わったので、シャムは比較されることも減りましたが、二人とも細身&長身のイケメンだったため、ジャマイカではアイドル的な扱いを受けていました。デイヴも長身なので3人が並ぶとバスケのチームみたいなことになっていました。

シャムのデビュー作『Wow–The Story』には、「Many Many」や「 Babylon Bwoy」など収録されています。いま、気がついたのですが、iTunesに入っていないですね。CDを持っている人は大事にしましょう。この時、電話インタビューを試みましたが、シャムはジャマイカを移動中で山の中。しょっちゅう声が途切れる上に、ベッタベタのパトワで話されて、「どうしよう」と冷や汗をかいた覚えがあります。

それから、「ここまで速度落とす?」な<Eighty FIve>リディムの「ゲットー・ストーリー」で大ブレイク、2005年にメジャー・デビューを果たします。この先の活躍は、みんな知ってますね。

実はニュー・アルバムが7月に出ています!

リリースされていたこと、気がつくのが遅れました。私としたことが。タイトルは、ここ数年シャムがスローガンにしている『Lawless』。ロウレスは「無法の」という意味で、「なんでもあり」、「やりたい放題」といった気分を表しています。「キャピタルあたりに移籍しそう」という情報があったり、数年前、実際に日本のレコード会社さんから「次のアルバム、年間スケジュールに名前だけ入っています」との連絡が来たりしていたのですが、結局、インディーで出すことになったようです。

まぁ、最近はインディーとメジャーの差がなくなってきたので、問題ないですね。しっかりサポートしましょう。ここ数年のヒット曲(「I’m too Hot!」、「Stronger」, 「Fighter」)と新しい曲の入った、バランスの良い作品です。客演は奥さんのMiss O(ジャマイカで一番モテるタイプの外見、かわいい)、モヴァード、マイカル・ローズ、バウンティ・キラー、ダミアン・マーリー。私は、シングジェイに大きく寄っている「Hero」とモヴァちゃんとの「Love Song」が 特に好き。「Hero」はちょっと「Forever Young」に似ています。<Fighter >リディムの「Love Song」はモヴァードxデイヴ・ケリーという点も、ダンスホール・ファンとしてグッと来るわけです。

(SOB’s。マーリー・ブラザーズ率いるゲットー・ユースのコンサートで、ゲスト枠。あまり大きくない会場&アーティストたくさんだったのに、結構長めにやってくれて嬉しかったです)。

シャムは、長〜い手脚を広げてステージを大きく使いつつ、グイグイ、テンションを上げていくパフォーマンスが圧巻ですよ。ジャマイカやニューヨークでは、少し、バウンティ・キラーっぽい反応を受けることもあります。お客さんが静かに聞いていて、慣れていない人が見たら「ウケていない」と勘違いしてしまうのですが、お客さんはじっとリリックを聞き入っているだけで突然、ドカーンと大きく反応する。そういう意味では、正統派のDeeJay です。

来日のスケジュール、日本だけの会場や日時が入ったオフィシャルな情報が見つけられなかったので、シャムのFBに掲載されていたものだけ貼っておきますねー。この写真が新しいアルバムのアートワークです。Mighty Crownのクラッシュが楽しみな<Welcome To The Jamrockツアー>の後に日本に来てくれます。近くに来る人はぜひ、足を運んでください。

 

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