Maxwell in MSG

民主党大会でのオバマ大統領。

池城美菜子的紐育日記~Minako Ikeshiro' s NY Journal-Maxwell MSG1

 

…では、ありません。

池城美菜子的紐育日記~Minako Ikeshiro' s NY Journal-Maxwell MSG2

 

9/28の月曜日、春からずっと待っていた気もしないでもない、マクスウェルのコンサートを観て参りました。下の写真が、ほぼ忠実な私の席から眺め。

オープニングがぐっとオトナになっていたクリセット・ミッシェル。セカンド・アルバム『Epiphany』からの曲を中心に5曲だけだったのが残念でしたが、大会場にもかかわらず、臆するところがなかったのはさすが。

次のコモンも実はMSGは初めてだったそうで。マクスウェル目当てのお客さんは自分の曲を知らないと思ったのか、30分強なのにヒップホップ・クラシック(つまり、自分の曲以外)を挟む構成にしていたのがちょっと惜しかった。みんな、コモンの曲もちゃんと口ずさんでいたのに。遠目にもフツーの人になってしまっていたビラルを連れていたのがコモンらしいと言えば、コモンらしかったのですが、ビラルはたぶん………かなりハイでした。

主役を見るのは8年ぶり。その間、彼はフツーの人の生活を楽しんでいたらしいのですが、まぁ、元々ミリオン・セラーを達成した才人ですから、フツーとは行かなかったと思います。

私がSohoに住んでいた時に2回ほど見かけた際も、本人がフツーっぽく振る舞っている以外は、バッチリ目立っていました。

それは、ともかく。

コンサートの内容は期待を全く裏切りませんでした。声が少し野太くなっていましたが、前に観たのはRose Landで規模が全く違うので、比べても仕方がないかも。

彼の登録商標と言ってもいいR&B界随一のファルセットは艶を増しており、もうひたすら、うっとり、うっとり、うっとりし、息を呑み続けた1時間40分。お客さんも「この10ン年間、マクスウェルを聴き続けて参りました」という筋金入りファンばかりで、アンコールまでは立って踊ったら怒られる雰囲気(実際、写真の茶色のドレッドのおねえさんは後ろの人達から怒られていました)。

プロモーターは、話題のLiveNation。ここのコンサートは仕掛けがきっちりしていて、その点でも見応えがあったのですが、別にマクスウェルがいったん沈んではVの字に組まれた花道のあちらこちらから登場しなくても、私は十二分に楽しめたと思います。バンドも素晴らしかったし。

以前は、R・ケリー作の“Fortunate”が一番のヒット曲であるのを嫌がっていたという話もあったマクスウェルさん。でも、もうそんなこともどうでもいいみたいで、“Fortunate”もとっても気持良さそうに歌っていました。
最新作が『Urban Hang Suite』を凌駕し、このままで行けばグラミーもいいところつけそうなので、今となっては不安も不満もないのかも知れません。

01年に表舞台から引っ込む前はミステリアスな雰囲気を前面に押し出していたのに、今回のMCは下ネタに走り、それこそ「え? 案外、R・ケリ夫さんに近いの?」と思わされる瞬間もあり。

「母さんがハイチ出身で、父さんがプエルトリカンだから、俺はウエスト・インディーズなんだよ」

というMCにもびっくり。3才でお父さんを亡くしているせいか、そういうことを話したがらないタイプだったのに。

「ブルックリン出身の男に、こんなこと(=MSGのヘッドライナーを務める)が起きるなんてね!」

とのMCにもジン、と来ました。ほとんどプロモらしいプロモもせず、曲と音とリリックの良さだけで『BLACK Summer’s Night』を09年で一番のR&B作品に押し上げてしまったのだから、やっぱり天才なのだと思います。

90年代のマクスウェルも好きでしたが、もろもろ吹っ切れて、雰囲気重視の不思議君系アーティストではなく、正真正銘、トップ・シンガーの一人になった今の彼は、もっともっと好きです。

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