Nasとダミアン、ローリン・ヒルの微妙な関係

まだまだ引っ張る『Distant Relative』ネタ。
日本盤も無事に5/26に発売になりました。

輸入盤より高くつくのは分かっているのですが、私の渾身のライナーノーツと、リリシストであるNasとDamianには欠かせない対訳が付いているので(今回は、発注と締め切りの関係で、私は訳していません。ちょっと残念)、より深く聞き取りたい人は、日本盤をぜひ。

ふたり揃っての対面取材以外はやらない、とのことで、なぜかNYではなく、ロンドンで行われたインターナショナル向けのプレス・デーではのオフィシャル・インタヴューでは、私が作った質問表を通訳さんが代行して訊いてくれる形となりました。それが、アイスランドの噴火で延びちゃったんですねー。

起こしも通訳さんがやってくれたのか、私はその後、その質問がどうなったか知りません。

自分でやるのなら、場が和んだところで訊きたかった質問がありました。

その質問のヒントが、こちら。

90’s Hiphopの金字塔、96年、フージーズの『The Score』です。ジャケット、似てるでしょう。実は、Nasが『The Score』のジャケットを少しパクるのは2度目なんですね。

97年、Nasとフォクシー・ブラウン、AZが組んだユニット“The Firm”のジャケットです。実は、最初に発表されたアートワークはもっと『The Score』に似ていて、クレームが出てしまったので配置を変えた、というのがニュースになった記憶があります。

Nasは前年にthe Fugeesのローリン・ヒルをフィーチャーして、“If I Ruled the World”をヒットさせたばかり。ローリン/フージーズもホットだったとは言え、当時は完全にNasの方が格上だったので、文句が出たのは心外だったんだろうなぁ(←勝手な憶測です)。

リスニングセッションで、ポスターを見たとき、最初に思ったのが、「あ、Nas、またやってるし!」でした。それとも、もっと古いアルバムで元ネタがあるのかな。

13年経って、ダミアンはローリン・ヒルの義弟(ローハン・マーリーとローリンが結婚していなくても、彼らの子供は実質的にダミアンの甥/姪ですよね)になり、もうさすがに何も言われないだろ、と思ったのかも知れませんね(←アゲイン、勝手な憶測です)。

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