『私をおいて、化粧品売り場に行かないで』

Don’t Go to the Cosmetic Counter Without Me(6th Edition)
( Begoun) / Paula Beguon
販売価格 18.45ドル(Amazon調べ) 購入価格 24ドルくらい

ポーラ

レビュー系のブログをやろう、と思ったきっかけにもなった本です。いつもの仕事だと、まずカヴァーできない分野なので。
まず、タイトルが凄い。訳しますね。

『私をおいて、化粧品売り場に行かないで』

説得力があるでしょう。1360ページにも渡って、ブランド毎に35000もの化粧品を延々とレビューしている、それだけの素っ気ない本。ペーパーバックの体裁で、写真なし一つ一つの製品を4段階で評価し、ポーラさんがコメントを付けているだけです。このコメントが超辛口。コリアン・タウンもキムチも「私が甘かったです」と謝ってしまうほどの、辛さです。一昨年、Barns & Noblesで見つけた時は、まず情報量に圧倒され(編集者上がりなので、この本を作る大変さは察しがつきます)、それから、信憑性を疑いました。

表紙のポーラさんが厚化粧で、それこそアメリカの化粧カウンターにいる販売員さんみたいなのも気になりました。でも、自分がよく使っているコスメを引いてみたら、当たっている。伸びや着け心地、成分を分析して、効果のほどをズバッと切るわけです。スマイル・マークで良し悪しを一目で示した後、レストラン・ガイドみたいに値段の高い安いをドル・マークの数で表していて分かりやすい。「これ、いいけど、値段も張るわよ」と二つのマークで教えてくれる。スマイル・マークにチェック・マークが付いているのが、「ポーラズ・チョイス」、つまりお墨付きです。

私は家で仕事をしているので、ほとんどメイクをしない日さえあるにも拘わらず、コスメ・オタクです。これを買うまでは、デパートのコスメ売り場にふらふら~と寄って、気づいたら特に必要もない化粧品に散財する悪癖に悩んでいたのに、それがほとんどなくなりました。見かけて気になっても、まず家に帰ってこの本で確認してから、買う。基礎化粧品に関しては、巻末にまとめて載っているこの本のお墨付きを使うようにしています。自然をイメージさせる成分が、決して肌にいいわけでない点も学びました。ドラッグストアーで売っている12ドルくらいのクリームが60ドルもするブランド物よりいい、という評価も少なくないので、高級化粧品=効果がある、との固定概念をまず崩す必要がありました。クリ○ークの人気ファウンデーションは、レブ○ンの××とほぼ同じもの、とあれば、値段が半分以下の後者を色違いで二つ買います。そう、まさに信者です。

日本の女性は、世界で一番、コスメにお金を遣っていると思います。その分肌もきれいでお化粧も上手ですが、本当はそれほどお金を遣う必要はなさそうです。このガイドブックはアメリカの製品はかなり網羅しているものの、日本のブランドはこちらに進出している分だけなので、外国の化粧品が好きで、英語で読むのを厭わない人向けではあります。信者になって2年半、このガイドだけだとさすが楽しくないので、雑誌もチェックするし(オタクですから)、アイシャドーやグロスは自分で試して好きだったら買いますが、この本の値段の数倍のお金をセーブ出来たし、お肌が好調なのは事実。ポーラさんの「化粧品は高けりゃいいってもんじゃない!」という精神こそ、日本に輸入されるべきものかも知れません。

“『私をおいて、化粧品売り場に行かないで』” への1件の返信

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    覗きに来ました。笑。これから、みなちゃんの日記も読めるし、楽しませてもらいます。しかしさぁ、アメリカに住んでいてさぁ、めんこい、とか使ってる所さぁ、全く気に入ったわ。

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