ダンスホールっぽいサウンドが流行っているわりには、ジャマイカ勢が恩恵を受けていない気がして、あちこちでブーたれていましたが。
ドレイクのダンスホール・マナーな“One Dance“にポッピカーン絡めー、とか、モヴァちゃん行け〜と、外野から野次を飛ばしていましたが。
大事な、この人を忘れておりました。ごめんなさい。
ショーン・ダ・ポールさん
って、いきなり後ろ姿。
前作の取材の際、ボブ・マーリー・ミュージアムでデミアン・マーリーと談笑している時に撮りました。タイプは違うけれど、品が良くて、悪口を言わなそうな感じは一緒。仲良さそうでしたよー。左はショーンの弟のジェイソン。サウンドシステム、Copper Shotのオーナーでもあります。
本題に戻って。
顔を半分隠して活動している、オーストラリアのヒットメーカー、シーアさんの「チープ・スリルズ」のリミックスに招かれて、そのヴァ−ジョンがドレイクからHot 100の1位を奪取。
痛快愉快。
別にドレイクがキライなワケではないです。最新作の『Views from the 6』もよく聴いているし。2枚くらい対訳して、彼の世界観も理解しているつもり(そのうち書きます)。
でも、やっぱりジャマイカ人がメジャー・フィールドで活躍するのは、心が躍る。
ショーン・ポール10年ぶりの1位!!(その前は“Temperature“)ヘ(゚∀゚*)ノ
そのあと、ジャマイカ人で頂点に立った人はいないので、ジャマイカ人アーティストとしても10年ぶり。
さすが、ショーンさん。
この曲、ビデオも面白いの。
ショーンさんが出ていません。アメリカの有名な音楽番組「アメリカン・バンドスタンド」風のセット。設定は1950年代ですね。それなのに、覆面ダンサーがそれ以降の時代に流行るダンスを次々と披露して、みんなびっくり! という。
実はこの曲は、もともとリアーナのために書かれた曲だそう(シーアさんは、他の人にもたくさん曲を書いている才人です)。それで、南国風のトラックなんですね。
チープ・スリルにはワンナイト・スタンドの意味もあります。だから、シーアの「お金は持っていないけれど/あなたさえいれば/ビートが鳴っていればいい(安上がりなお楽しみが大好き!)」は、結構含みのある歌詞です。
それを、SPが「君はダイヤモンドより、ゴールドより価値があるんだ」
と、いつも通りノー天気なフックをかましているので、必要以上にいやらしくならず済んでいます。
ショーンなしのオリジナルもあるので、聴き比べてください。
もともと、中毒性の高い吹っ切れた感じの曲ですが、ショーン・ポールが参加することで100ワットくらい明るくなったし、トロピカル風味から本格的にダンスホールに寄って、レゲエの現場でもハマる曲になりました。
アメリカは、7月から9月1週まではレゲエっぽいラジオでかかりやすくなるので、タイミングもばっちり。
セレクターの皆さんは現場でかけてみてくださいな。