仁義なき戦い ジャマイカおじさま編

さらにオタク度が濃い内容です。古いレゲエに通じていないと、何のコトやらサッパリわからないと思うので、最初に断っておきます。

昨日はボブ・マーリーの誕生日にちなんで、SOB’sでシュガー・マイノットのショウがありました。決め手は、デリック・バーネット率いるサジタリアス・バンドの名前があったこと。デリックは現在、ジャマイカで最高のベーシスト、サジも超一流バンド。レゲエのコンサートはバンドが誰かによって、音が全く違う。サジタリアスは、バンドだけでも見に行く価値があります。入り口でいつものおじさんに「今日はゲスト・リストじゃないんだー」って言ったら、「じゃあ、僕のリストってことで」とタダで入れてくれました。覚えていないだろうけど、ルーシー・パール(っていましたよね)のショウケースでリストに名前があるはずなのに、この人に入れてもらなくて原稿が書けなかった事件をはるか彼方に感じました。苦節ン年、ここまで来たかー、という感慨。

ズート・スーツみたいな長いジャケットでキメたデリック・バーネットは、踊って歌うベーシストになっていました。ストラップを短くして、ベースを抱えるようにして弾くスタイルは健在。ジャマイカには、このフォロワーがいっぱいいます。案外歌えること、ジュラシック・ファイブのチャーリー・ツナによく似ていることが今回の新発見。ほかのバンド・メンバーのプレイも強烈でした。ここで11:45PM。すぐにシュガーが出てくるかと思ったら、バンドが楽器をしまい始めてびっくり。何事?

Twin Soundsが頑張っていましたが、さすがにステージが1時間以上空いたあたりで、客席はお疲れムード。やっとバンドのセッティングが始まったと思ったら、サジじゃない!! 1:00 AMを回って出て来たユース・プロモーションの若手DJは振り出し地点の人。かなり寛大なお客さんもさすがに凍っていました。次のフィーメイルDJは、上手くはないけどパンチはあるかな、と思ったら、シュガーのお嬢さんだそうで。よく似ていました。この時点でバーの近くに、Down Beatのトニー・スクリューおじさま、ジョニー・オズボーン、サミー・ドレッドの、NYレゲエ爺連合(失礼)が大集合。ステージ前にはマイキー・ジャレット。シュガーは調子が良く、スタジオ・ワン時代の曲や、ボブの曲を織り交ぜながらの楽しいステージを披露。それでも、サジタリアスがバックを務めていないのが腑に落ちないので、Twin Soundsのカインデーを捕まえて「何で?」と聞いたところ、「シュガーが急にラフ・カット(・クルー)でやるって言い出したんだ」。ハハーン。サジタリアス、特にデリック・バーネットが目立つのがイヤだったんでしょうね。自説をカインデーに伝えたら「だろうね、ってあれ見てよ」。指さす方に目をやると、ステージの下で、めげないデリックがジュニア・ジャズと一緒にコーラスを付けていました。

ジョニー・オズボーンに「ステージに上がらないのですか?」と尋ねたら、「今日は、シュガーが主役だから」と大人な答え。「“Truth and Rights”聴きたいなぁ」、「“Ain’t Gonna Make No Promise Jah Jah”も聴きたいなぁ」とCinzanoの酔いに任せて本人相手に好き放題を言う子供の私。と言っている間に、マイキー・ジャレットがステージに上がり、ジュニア・ジャズも上がり、サミー・ドレッドも上がり。こういう展開には主役を立てるという暗黙のルールがあるのに、空気を読めないサミー叔父が長居してシュガーはあきれ顔。一緒にいったYちゃんが「“M-16”をサクッとやって降りたらかっこええのに!」とコメントした直後に出たんですね、“M-16”by シュガー!! これをシュガーが歌ってしまったら、サミー叔父は切り札が何もないので、すごすごとステージを降りました。仲が良いんだか、悪いんだか。

もう一つ、凄かったのがシュガーのジャケット。“Oh So Badly”という文字と、なぜかメダルの絵が背中に描かれている。「シュガーは素晴らしいアーティストだけど、今日のジャケットは最悪ですね」とボソッと言ったら、「全くだ」とジョニー爺。次の瞬間に、シュガーが暑そうにこのジャケットを脱いで、「お、聞こえたみたいだな」と、爺が即、コメントしたのに大笑い。聞こえないって。ここでシュガーが「ジョニー・オズボーンはどこだぁ!」。とうとうクール・ジョニーがステージに上がり、“Truth and Rights”をサクッと歌って会場を沸かせました。ルールもコンセプトも心得ているクール・ジョニーは「シュガーと一緒にボブを歌うぞ!」。

ジョニー、シュガー、ボブ・マーリーともStudio One門下生ですから、これは美しい。選曲は“Heathen”。激渋。曲名が思い出せなくて、レコード屋のジェイソンに聞いてしまいました。最後のゲストが、なーんと我らがナーキさん。ユース・プロモーション出身ですから、これも正しい。師匠のシュガーと“Love & Unity”。思いがけないアジア系ゲストにお客さんはびっくりしていましたが、歌い始めたら上手いのはすぐ分かるので、温かな拍手が起こりました。この後、シュガーは3,4曲歌ってきっちりシメていました。

楽しいコンサートでしたが、やっぱり匙(サジ)付きシュガーが観たかったです。

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