毎年、毎年、この時期になると訪れるあなた。
特に招いた覚えはないし、いったん家の中に入り込んだら、コンピュータ周りは当然のこと、CDの棚や本棚が荒れ始め、洗濯物のかごはいっぱいになり、反比例して冷蔵庫は空っぽに。睡眠時間が極端に短くなり、友達付き合いは滞り、取材なら外出は認めてもらえるけれど、その間もどうも余裕のなさが出てしまう。もう、ブス一直線。
来なければ、来ないで1年の成績表が悪かったみたいで困るのだけど、今年のあなたはヘヴィーでした。過激でした。がんばってもがんばっても、こなしてもこなしても、なかなか勘弁してくれなくて。消えてくれなくて。
あなたの名前は、<年末進行>君。
暴れてくれた残り香はそこここに残っているけれど、やっと去ってくれたみたいですね。
仕事人として、来年もよろしくお願いします、と書くべきだけど、お手柔らかに、が本音。
えーと。
小学生の作文はこの辺りにして、フツーに近況報告に入ります。今日はクリスマスで、外がとっても静か。7月の独立記念日、11月のサンクスギヴィング、そしてクリスマス当日しか楽しめない静寂です。貴重なので、自分も3週間ぶりくらいのお休みモードに入ってます。今年は暦がよく、21日から連日宴会ウィークでもあり、おまけに筋肉を伸ばそうとスケジュールの優先事項上位にジム通いを設定しているので、体も疲れ気味。
毎年、年末になると印刷所が閉まる関係で、発行日関係なく雑誌の締め切りが重なります。ここにライナーや対訳の仕事も重なり、今年はさらに来月リリースになるCDのプロモが最終段階でやることがたっくさんあって(一度、美声の主役、F君に向かって本気でキレました。「クレジットがなければ、CDは出せないっつってるでしょーーーぉおおおお!!」 みたいな)。ザッと振り返ると、ワールド・クラッシュのレポート3本、チンギー書き分け2本(今月分のみ、先月は倍くらいあったと思います)、コラム3本、インタヴュー2本、対訳2枚分、ライナー1本。期間は2週間強。普段からこのペースで仕事をしてる同業者の方もいると思うのですが、私は元が遅筆なので最後の4日くらいは人でなし状態でした。
サンプル・セールスさんにも実は行きましたが。この人はこの人で、待ってくれないから。今年はCatherine Malandrino とDiane Von Furstenburg、それから Calypso。今月多めに稼いだ分をすぐ使う私は大バカもの、とだけ書いておきます。でも、元は取るでしょう(そのうち)。音楽業界も華やかになってしまったので、ある程度合わせないとねー(←言い訳)。
あと、ヴィンテージ・レゲエ・フェスと、クリス・ブラウン&バウワウという、私がカヴァーしている音楽の中で年齢的にもっとも高いグループと、もっとも低いグループのコンサートも観て来ました。同席したら、孫と祖父母くらいの開きです。
ちょっと面白かったことは、友達が働いている料亭で120ドル(!)のチャーハンが存在する事実が発覚したのと(12ドルじゃないですから。約13000円ですから)、散々郵便物やらを預かってもらっている大家兼スーパー&妹にクリスマス・カードと一緒にチップ(ってったって、マンハッタンの感覚では少なめの20ドルずつ)をあげたら、えっらい感激されて戸惑ったこと。妹のローラなんて、ちょっと涙ぐんでしまい。服の直しの代金を負けてくれちゃって、あまり意味ないじゃん、みたいな。大家も大家で「うちの店にあるもので欲しい物を持ってけー」と言い出して、正直、かなりのガラクタ市なので、「いや、欲しい物、あんまりないから」って思ったけれど、そうも言えないので、派手な朱色のビーズで作ったブレスレットを手に取り、「これちょーだい!」と決めたところで一件落着、かと思ったら、ローラがミシンの後ろから飛び出して、「お揃いのネックレスがこっちにあるのよ!!!」。
結局、どっ派手なクリスマス・カラーのアクセサリーのセットをゲットいたしました。とても温かなプレゼントなので、昨日、今日と身に付けることにします。
嫁に行ったら姑と、アパートを借りたら大家さんと仲良くするのは人生スムーズに生きていく秘訣かもしれません。
あ、長くなっちゃった。夜のパーティーに備えて寝ますー。