今年の2月に日本で『Holding Firm』が出たばかりのビジーの日本以外でのセカンド・アルバム。グリーンスリーヴスのA&R氏にお願いして、11曲揃っている段階で音源をもらって来たので、ブログ上で先行レビューを書きます。先日、VPとグリーンスリーヴスの代理店、24/7さんから届いた情報によると、9月の発売予定。
『Holding Firm』のライナーにも書きましたが、ビジー・シグナルは“Step Out”でドーンと大きく打ち上げたものの、その後半年で失速した(ように見えた)ので、当時、ジャマイカやUSでは一発屋扱いする人がいました。
『Loaded』は、その人達に「あっかんべー」と言っているような仕上がりの作品。
後半に相当強力なアルバムが出て来ない限り、2008年にリリースされるダンスホール作品の中で、もっともスリリングでハイグレードだと、今の時点で言い切ってしまいましょう。昨年から連発している“Jail”や“These Are The Days”といったヒットはもちろん、ここ最近で火がつき始めた80’sマナーでDJを聴かせる“Unknown Number”も入っています。ジュニア・リードが参加している“Real Jamaican”も強力だし、“Whine Pon De Edge”はレゲエ・ダンサーのニュー・アンセムになるハズ。チェックした11曲すべて捨て曲なし、スタイルの幅も広がっているし、Go Busy Go! とこちらも完全サポート体勢に勝手に入っています。
リアーノ・ゴードンことビジー・シグナルの強みは、ダンスホールのDJなのに、ヒップホップ用語である「フロウ」という言葉を思わず使いたくなるような、節回しに独特にリズム感があること。“Step Out”が06年にアメリカのヒップホップやR&Bをかけるラジオ局でスポッとヘヴィー・ローテーションになったのはそこに理由があったはず。ラップの曲の間に挟んでも“Step Out”は浮かないどころか、しっかり存在感を示して頼もしく思いました
9月までは『Holding Firm』を聴いて待っていましょう。こちらも良作です。