RiRiさんの新曲は、“Rude Boy”, “Man Down”に続く、レゲエ・フレーバー路線の“You Da One”。
ベイジャン(バルバドス人)として、この路線を死守しているのは嬉しいけれど、そろそろ、ガチなダンスホールをやってもいいんじゃないか、と思っているのは私だけでしょうか。最近、イギリスに被れているらしく(“We Found Love”のイントロはなぜかロンドンなまりでしたし)、このPVでも『時計仕掛けのオレンジ』をヒントにしているのが面白いです。
サビはワイクリフ・ジョンがホィットニー・ヒューストンに作って大ヒットした“Your Love is My Love”そのまんまなのは「どうなの?」と思ってしまいますが、なんだかんだこの曲もそのうち口ずさんでしまう気がします。
でも、私が一番のお気に入りは、“Complicated”。アルバム『Loud』に収録。声域があまり広くないリアーナのために、トリッキー・スチュワートがカスタム・メイドで作ったかのようなハマり具合。ずっとずっと歌がうまい(mi nah lie)ビヨンセが歌ったところで、このキュートさは出せないと思います。リリックがと・に・か・く、かわいい。痛いほど、わかる。
「なんで何から何まで面倒くさいの?」から始まって、
「愛しているときもあるし、我慢ならないときもあるの」
「ハグしたくなったり、向こうに押しやりたくなったり」
最高におかしいラインがこちら。
「たいがいはキスしたいんだけど、顔にパンチを喰らわせたいときもあるの」
顔面パンチの下りは、はっきり聞こえないようになっているんですね。クリス・ブラウンとの事件を彷彿させるからでしょうか。考え過ぎかな。最後の
「本当に一人で眠るのが好きなのか、もうちょっと見届けてみる」
というのも、いいです。どうしたいのか、ハッキリ分からない男の人を好きになると、本当に“Complicated”、面倒くさいですよねー。うーん、分かるなー、よく分かるなーと、ひとりで頷いている2011年の暮れです。