Yabby U 死去

ルーツ・ロック・レゲエの巨人、ヤビー・U(Yabby U / Yabby You)が、1月12日、脳動脈瘤(くも膜下出血)のために亡くなりました。享年63才でした。

シンガー、作曲家、プロデューサー、すべての面で優れた人で、ルーツ・ロック・ファンにとっては、「どのレコードを買っても外さないアーティスト」として信頼されていたように思います。かく言う私もヤビー・Uことヴィヴィアン・ジャクソンの名前を耳にした途端に、ジャー・イケジローの血が騒ぎ、「ヤー・ヤビヤビユゥ~~」の一節が頭の中で自動的に流れるほど、彼の音楽を聴き込んだクチです。

だから、彼の逝去が久しぶりのニュースとなってしまったのはとても残念。その前に彼の名前を耳にしたのは、売却前にグリーンスリーヴスの話をしているときでした。創設者のクリス・クラックネル氏が同レーベルの地位を築いたアーティストたちと長くつきあっていること、中でもヤビー・Uとはよくやり取りをしている、という内容でした。

ヤビー・Uは、音楽的才能には非常に恵まれた人でしたが、健康運はいま一つでした。17才のときに、栄養失調のために入院し、関節炎を患った揚げ句、左足をひきずるようになってしまったのです。

肉体労働に戻れなくなったがために、音楽の道に入ったというのですから、運命というのはどう転ぶか分かりません。シンガーとしての全盛期でも、ライヴも杖をついて行っていたようです。一度でいいから、彼のステージを観てみたかった。

ちなみに、名前は“Be You, yabby(yuh be) yabby you”(自分らしくしろ 自分らしく 自分らしく しろ)というイントロを気に入ったキング・タビーがつけたあだ名がそのままアーティスト名になった、という話もあります。

いい話ですね。自分らしく、自分らしくすることにしましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です