Good Hair & Bad Hair そして真のB系

ヘアー・カットで失敗しました。

NYでは日本で仕事をしていた美容師さんが、フリーランスで出張サーヴィスをするケースが多く、今日、友達の勧めで初めて切ってもらった人も青山の有名店で修行を積んだそうで。だから、腕は確かだったと思います。
問題は、NY歴年半の彼女の日本語が、NY歴13年半の私がよく分からなかったのです。

目指す写真を見せて、「長さはあまり変えないで、少し重めのスタイルで」というのが私のオーダー。自分で巻いたり、ストレートにしたりすることを伝え、量を減らしてもらいたい箇所も指定しました。
対して、彼女の日本語は、

「ゴージャスなお姉さんというより、自然な感じでやってます、って感じのお姉さんがいいと思います。本当は、もうちょっと“いっちゃってます!”って感じがいいとは思うのですが、初対面なのでやめときますね。」

誰でも「当たってる!」と思わせる星占いみたいな言い方です。

どの程度切るのか、どんなスタイルなのか、全く分からない。ここで、遠慮して突っ込めなかったのがまずかった。傷んでいたので予定より切ってもらっていいこと、レイヤーは入れても構わないけれど日本で主流の髪を減らした髪型は嫌いなことを伝えて、「お任せします」と言ったら。
結果、顎から下を思いっきり梳いた「局アナ・スタイル」になってしまいました。

…似合わないんだ、これが。

せっかく伸ばしたのに10センチくらい短くなっちゃったし、髪の毛が少なすぎて巻くこともできない。

呆然としつつ、こちらはゴージャス/自然な感じを問わず、年齢的に美容師さんよりお姉さんなので最後まで和やかに仕上げてもらい、セットを頑張ってくれたので、料金に含まれているので要らないと言われたチップも渡しました(ここはアメリカですから)。彼女はたぶん、ほかの出張美容師さんよりずっと上手でしたし。それを察知して、早い段階で任せてしまったところに悲劇があります。

私は多毛でくせ毛という、日本では敵視されやすい髪質の持ち主。
それでも、ジャマイカ人の友達とボートに乗ったとき、風になびく私の髪をしみじみ眺めながら「自然なウェーヴでとてもきれいだから、切っちゃダメよ」と言われたことも、髪の少ない白人の友達に「膨らませることを考えなくていいなんてうらやましい」と言われたこともあります。

世界規模で言えば、日本人はほぼ全員、Good Hairなのです。

髪なんてすぐ伸びるし、一つのスタイルしか出来ないのも時間の節約になるかも、とポジティヴ・シンキングを実践して仕事に戻ったのですが、コンピュータのモニターにぼんやり映った自分が目に入った途端、驚いたことに……泣き出しちゃったんですね。いやはや。

髪が少なすぎるのがショック、という生まれて初めての体験は、案外、強烈だったようです。あと、私が前からおかしいと思っていた日本の美的感覚に反発する気持ちも強い。

くせ毛は矯正するもの、多毛はひたすら減らすもの。

どうして?

ついでに書けば、女性雑誌の「腰はりカバー」、「もも張りカバー」という書き方や、二の腕や肩幅、バストが規格より大きい場合すべて「隠しましょう」という主張もおかしい。

いいじゃん、くせ毛だって、人より腰が張っていたって、お尻が大きくたって。

堂々としていれば誰もおかしいなんて思わないし、大体、本人以外はももが張っているかどうかなんて気にしていないハズ。

J-Loは世界一の腰はりさんとして稼いでいるし、ビヨンセやリアーナの太ももは武器のレベルに達しています。

黒人っぽい髪型に無理やりするよりも(もちろん、好きならやればいいと思いますが)、規格外の部分を含めて「自分はOK!」と思うのが黒人の人から学ぶべき点だし、その姿勢が真のB系だとも思います。ぶよぶよしていてもOK、というワケではないですよ。やっぱ、締められるところは締めないとね。でも、あとは生まれたときに授かった自分の体を慈しんだ方が健全。

私も、本来の「髪が多くてたーいへん」な自分に戻れるよう、明日からわかめとひじきを毎日食べることにします。

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