さよなら、グレゴリー

還暦を迎えたばかりだったグレゴリー・アイザックがロンドンで亡くなりました。死因は肺ガン。

以前からガンを患っている話はあり、またコカイン中毒とも闘ってきたのは広く知られるところです。彼のステージはおそらく、20回近くか、ひょっとしたらそれ以上、観ています。調子の悪いときも絶好調のときもありましたが、ステージに上がる様子がおぼつかないような日でも、必ず、歌っている間に、あの独特の声の艶がきらめく瞬間があって、その度にグッと来る。

その瞬間のために毎回、観に行っていた気がします。数年前のサンフェスのヴィンテージ・ナイトは最高潮で、彼に年が近いおばさまファンが絶叫、合唱しているのに囲まれていたこともありました。あの夜は、シュガー・マイノットもすばらしかったっけ。

多くの代表曲の中で、一番好きなのがこれ。

「ダイヤや真珠を買ってあげられる奴もいるだろう/そういうのを重視する女性もいるだろうね/でも、俺があげられるのは愛だけなんだ」…こう言われたら、本音ではダイヤや真珠が好きでも、「いや、愛情だけでほかは要らないです」と答えてしまうのが女というもの。それを見越したようなところを含めて、ニクい詞です。ちなみに、これが彼の出世作。

まぁ、グレゴリーには究極の歌声という武器があったワケですが。

日本では「アイザックス」の表記が一般的ですが、実は「アイザック」の方が正しいのです。

もう彼の歌声が生で聴けないなんて。寂しいです。

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