Biggieの映画、”Notorious”を観て来ました。95年にNYに引っ越し、私がすごい勢いで本場のHip Hopを「体得中」だった時に、頂点にいたのが彼でした。
映画に出て来る雑誌やアウォード・ショーもオン・タイムで手に取ったり、見たりしていたので、面白いというより、その頃の緊迫感が蘇ってきて、辛い気持ちの方が大きかったです。
92、3年くらいまでは、楽しかったり、賢かったりして、黒人の人を身近に感じるのに役立ったヒップホップが、きらびやかに、そしてリリックではなく、本物の暴力がはびこることで、さらにメジャーになったのは、ライターの仕事を少しずつ始めていた私にとっては、決して嬉しくない現象でした。
だから、フェイスのアルバムは大好きでも、バッド・ボーイ自体はあまり好きになれなかった。2パックが撃たれたニュースがテレビで流れた時は、呆然となりました。
ビギーの時は、たまたまアウトレット・モールののウッドベリー・コモンズにいて、トミー・ヒルフィガーのお店を覗いている時に、当時は珍しかった携帯で聞きつけたのか、誰かが「ビギーが殺された!」と叫び、お客さんのほとんどだった黒人高校生達が叫び、泣き出した光景を、まだ鮮明に覚えています。パックの後だったから、みんな、すぐにその言葉を信じたのです。さすがに泣きませんでしたが、買い物どころではない気分でした。
生々しく感じたということは、映画の出来の良さを意味しているのですが。
2回、3回と観たら、もっと楽しめるように思います。DVDを待ちますです。